美人局(つつもたせ)とは、男女が共謀し、女性が他の男性と肉体関係を持つ、または持とうとしたところにパートナーとなる男性が現れ、法外な金銭や物品を強要することです。
美人局は詐欺罪や恐喝罪、脅迫罪などに当てはまる立派な犯罪に当たります。
美人局にの被害にあってしまい、金品を要求されてしまった時の対処方法についてわかりやすく解説します。
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美人局がターゲットに近づく手段とは?
インターネットが普及した現代、ネット詐欺サイトに誘導される国内利用者数は1年半前と比べると約3倍、特にスマホでのネット利用増加に伴い、モバイルからネット詐欺サイトに誘導される利用者数が年々増加しており、2021年上半期は前年同期比約4.5倍、過去最大の9,767,244人を記録しました。※マイクロトレンド社調べ
その中でも、出会い系のサイトや掲示板では遊び目的の男女が多数利用するため、以前から美人局の被害が多発しており、最近では真面目な恋愛や結婚を求める男女が利用するマッチングアプリでも美人局の被害が発生しています。
出会い系アプリなどでターゲットを探す
美人局がターゲットを探す場所は出会い系アプリやマッチングアプリが多く、目を付けた男性を狙いホテルに誘います。
写真は綺麗目であり、プロフィールには「投資に興味ある・社長業・お金持っている」などのアピールをしているのが目立ちます。
ホテルや自宅ですぐに会いたいと言われたら要注意です。共謀している相手方の夫やパートナーがいる可能性もあるからです。
バーなどの飲み屋でターゲットを探す
美人局は出会い系サイトだけではなく、飲み屋などでもターゲットを探しています。
お酒を飲んでいる男性をターゲットにし、仲良くなったら自宅に誘うなどして仕掛けてきます。
お酒に酔って、判断能力が弱っている状態なので、冷静な判断がしづらく特に気を付けなければなりません。
美人局はどのような手口で誘ってくるかわからないので、背景に男がいるか彼氏がいるかなどを聞いておくことで、ある程度被害は未然に防ぐことができます。
美人局がよく使う脅し文句3選
様々な手法で金品を出そうとする美人局の脅し文句のパターンはいくつかありますが、その中でも、よく使われる脅し文句を紹介します。
「夫にバレちゃって…」
夫と名乗る人物から慰謝料を請求される場合です。
最初から夫婦で共謀し、女性が性行為に及ぶ前に夫が急に出てきて金品を要求してきます。
脅されたことがわかっていても、この事実を世間に知られることは社会的信用にかかわる為、「お金で解決できるなら」と支払ってしまうことが多い事例です。
この場合の注意点は、相手が既婚者なのか、またパートナーがいるのかを見極められていないことです。
相手の背景に男性の影があることを事前に確認することが、美人局の被害に遭わないためのポイントとなってきます。
「実は成人してなくて…」
自分が未成年であることを明かさずに肉体関係を持ち、あとから未成年であることを明かしてくるパターンです。
お金を渡さないと警察に通報すると脅されることが多く、中には成人しているのにも関わらず未成年だと嘘をつき、金品を盗もうとする美人局もおり、大問題になりたくないがために渋々お金を払うこともあるようです。
相手が18歳未満の未成年と性的関係を持つことは、児童買春防止法違反となり5年以下の懲役又は300万円以下の罰金を課せられるため、相手の要求をのまざるを得ない場合が多いケースです。
「妊娠したみたい…」
性行為に及んだ後に「妊娠したので責任をとってほしい」と金銭をゆすられるケースもあります。
この場合、実際には妊娠していないか、別の相手との子供を妊娠しているかのパターンが多く、中絶費用と慰謝料を合わせて100万を超える高額を要求してくるケースが多いです。
美人局の被害にあったとわかっても、この事実を知られたくないという気持ちから要求された金額を払ってしまう人も少なくありません。
美人局にあってしまったときの対処法
実際に、美人局に遭ってしまった場合の対処法はあるのでしょうか。被害に遭わないためにも、よくある美人局による被害の対処法を解説します。
既婚者という設定で脅迫してきた場合
相手が夫婦で共謀し、旦那が金銭を要求してきた場合には、本当に夫婦なのか身分証を掲示してもらうようにしましょう。
それが不可能な場合は、メールやLINEなどの会話の記録や会った際に発行されたレシート、可能であれば写真などの証拠を集め警察と弁護士に相談しましょう。
未成年という設定で脅迫してきた場合
相手が未成年だった場合、本当に未成年なのか免許証などの身分証明書を出してもらうようにしましょう。相手方が未成年だと偽って噓をついている可能性もあります。
そうならないために証拠の提示と美人局の証拠を集め警察もしくは弁護士に相談しましょう。
また、マッチングアプリで出会った場合には登録する際の身分証明による本人確認の有無で見極めることもできます。
基本的にマッチングアプリは男女共に18歳未満は登録できませんが、中には本人確認をしていないマッチングアプリも存在するため、利用しているマッチングアプリの仕様を確認しておくとよいでしょう。
妊娠したという設定で脅迫してきた場合
相手の女性が妊娠したと言ってきた場合、本当に妊娠したのかを確認するために病院に問い合わせをしたり受診期間などの詳細な情報を聞き出しましょう。
相手はいくらでも証拠書類を偽造したり虚偽発言をしてくることがあるので証拠はきっちり集め、警察と弁護士に相談しましょう。
相手の言い分に乗っていては罠にハマるだけです。本当にそうなのか?という疑問を持って問いかけることが重要です。
ぼったくりバーに連れ込まれた場合
ぼったくり店に連れて行かれるケースは、出会い系サイトやマッチングアプリなどでマッチングしたあと、女性側から積極的に誘われ、バーなどの飲食店を行き先として指定されることがほとんどです。
ぼったくり店で請求される金額は数十万円に上るケースも多く、支払えないことを告げてもキャッシングでお金を用意するよう指示されることもあります。
相手から逃げれない状況の時は、要求を少し呑んだ最小限の金額を渡し、その後で証拠を集めて弁護士や警察に相談してください。
そもそも美人局の被害に遭わないためには?
美人局の被害を未然に防ぐためには、どのようなことに気をつけたらよいでしょうか。
確実に防ぐことはできませんが、下記のことに注意することで被害を最小限に抑えることができます。
積極的すぎる女性には要注意
マッチングアプリなどの出会い系は純粋に肉体関係や恋愛に対して求める人もいますが、中には最初から積極的に連絡をとって、ホテルや自宅に誘い詐欺をやろうとしてくるので要注意です。
会うなら一旦カフェに誘うなどして親密になってからにしましょう。
気軽に個人情報を伝えない
相手に個人情報を与えないのも予防策になります。
美人局は、ホテルや自宅などで行為に及んだ時に見知らぬ男が知らぬ間に個人情報を盗み取り
逃れられない状況を作ろうとしてきます。
個人情報が流出すると大変なことになるので、最初からカバンの中を見られない状況を作っておきましょう。
相手側のところに行くときは身分証は持たずに行くことをおすすめします。
容姿が若すぎる女性との行為は慎重に
出会い系サイトなどのプロフィールはやたらと作りこんでいて、容姿が綺麗すぎることがあります。
可愛いなと思っても未成年だと知ってから犯行に巻き込まれてしまった時は時すでに遅しです。
プロフィールの画像だけじゃわかりませんが、会ったとしても成人しているのか年齢の確信が取れるまではホテルや自宅で2人になる状況は避けましょう。
言葉巧みに偽って誘ってくる可能性もあるので、会うなら慎重にあうことが大事です。
美人局の素性調査はプロの調査会社に依頼しよう
被害に遭ってしまった場合は、美人局の素性調査をするためプロの調査会社に依頼しましょう。
年齢を偽っていたり、妊娠してしまったと言ってきたり、要求をどんどん押し付けてきます。
相手が本当にそうなのかという情報は虚偽の可能性が高いため素性調査の依頼を検討してみましょう。
素人の証拠集めは危険が伴う可能性がある
美人局の証拠を集めていることが相手にバレた場合、危険な状況に置かれる可能性があります。
相手はもっと考えられない要求をしてきたり、ストーカーされていると被害報告して問題を増幅させるようにする可能性もあります。
なるべく見つからないようにするのがいいでしょう。相手にわからないように証拠集めをするのが大事です。
まとめ
美人局はホテルや自宅などに誘い、見知らぬ男に要求されお金を払わないといけない状況を作ってきます。
そうなる前に事前に調査したり個人情報を取られないようにしたり予防できることはたくさんあると思います。
もし被害にあったとしても、美人局の情報集めは必ずするようにしましょう。
まずは、美人局の手口を知って困ったら警察や弁護士に相談することで解決できるかもしれません。
相手を見極めることは、予防策にもなるのでぜひ参考にしてみてください。
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