​​株式会社グロースへ返金請求するには？副業詐欺の手口と相談先

株式会社グロースは、副業のための情報商材である「V-System」を提供している会社ですが、販売手法や商品が悪質との評判が多くみられます。

「V‐System」を利用して不安を感じた方は、本記事で紹介する株式会社グロースの副業詐欺の手口と、返金請求に有効な相談先を参考にしてください。

株式会社グロースの実態

株式会社グロースは、架空のオフィスを所在地として設立された実態のない会社である可能性があります。株式会社グロースの所在地を調べると、登録されている住所は、約2坪ほどのオフィスです。

詐欺を企む企業のなかには、バーチャルオフィスや居住用アパートを所在地に登録する会社も多く、同じような手口を使っていると考えられます。

販売している「V‐System」は、AIによる投資についての副業商材ですが、具体的な稼ぎ方についてまったく触れられていません。インターネットには同社の販売手法や商品について不信感や悪評が寄せられています。

株式会社グロースは、信頼性の低い会社であり、悪質な商品を高額で販売する詐欺業者の疑いがあるため注意が必要です。

株式会社グロースの副業詐欺の手口

株式会社グロースの詐欺が疑われる手口は、以下の4つです。

上記は、副業詐欺の手口としてよく用いられています。副業詐欺は「簡単に稼ぎたい」という相手の心理を悪用して、巧みに高額商材の購入を勧めてきます。

株式会社グロースの副業詐欺の被害に遭わないためには、商品ページの内容を十分に確認し、信頼できるか判断することが重要です。

誇大広告で関心を引く

株式会社グロースが取り扱う「V‐System」の販売ページには、消費者の興味を引くような誇大表現が多く用いられています。消費者からお金を騙し取るために、広告に断定的な言葉を使うのも、詐欺ではよくある手口です。

株式会社グロースの広告で誇大表現が疑われる文言は以下のとおりです。

誇大広告は消費者に誤解を与える可能性が高く、法律で禁止されているため、注意しましょう。

LINE登録を促す

株式会社グロースによる副業詐欺の手口の一つは、LINE登録への促しです。

株式会社グロースをLINE登録をすると、メッセージが届きます。

身近なツールであるLINEを使うのは、抵抗感なくアンケートに応じてもらう狙いがあるためです。アンケートで、口座や電話番号などの個人情報を入力すると、詐欺師に悪用される恐れがあります。口座の資金を盗まれたり、しつこく電話勧誘されたりする可能性があるため注意してください。

信頼できる業者であるか確認できるまでは、安易に個人情報を渡すことは避けた方が良いでしょう。

高額なサポートプランへ誘導する

株式会社グロースでは、高額なサポートプランの購入を誘導する副業詐欺の手口が使われています。LINE登録後に、500円の安価なガイドブックを購入させ、電話から高額なサポートプランへ誘導させるケースが多く報告されています。

ガイドブックに興味を持った消費者に対し、副業の詳しい内容を説明するとして電話に誘導する手口は、詐欺業者の常套手段です。

株式会社グロースのような手口の詐欺が多いとして、消費者庁は注意喚起を行なっています。

手軽で安価な商材の販売から、高額な電話でのサポートプランへ誘導する手口は、詐欺を見分ける一つの指標となるでしょう。

返金保証の適用条件が厳しい

株式会社グロースのホームページには返金保証の記載がありますが、適用条件が厳しく使用できないケースがほとんどです。

返金保証を受けるための条件の一部は、以下のとおりです。

投資は常に相場が変動しており、数日間の運用で一度は利益が出ることもあるでしょう。意図的に達成できない条件にして、返金しない前提で設定されていると考えられます。

返金保証と謳っていても実際には適用されないという詐欺の仕組みを理解し、被害を防いでください。

副業詐欺に遭ったら返金請求はできるのか

株式会社グロースのような副業詐欺に遭った場合、返金請求できる可能性があります。

しかし、被害の状況によっては、返金請求の可能性が変わるため注意が必要です。返金までには必要な手続きが多く時間を要するため、被害回復を望む際は、専門家へすみやかに相談しましょう。

副業詐欺の被害に遭い、返金請求が可能なケースであるか確認したい方は参考にしてください。

返金される可能性が高い場合

副業詐欺に遭い、返金される可能性が高い場合は以下の2つです。

詐欺業者の連絡先がわかるときは、振込先の銀行口座が解約されたり、お金がすべて引き出されたりする前に対処することが大切です。

連絡先がわからないケースでも、詐欺業者への支払い方法がクレジットカードであれば返金されることがあります。クレジットカード会社に、支払い停止やチャージバックの依頼ができるためです。

副業詐欺被害に気づいたら、返金請求に向けて迅速に行動しましょう。

返金が難しい場合

副業詐欺からの返金が難しいケースは、被害に遭ってから対処するまでに時間がかかってしまった場合です。お金を支払った日から2年以上たっていると、返金は難しいでしょう。

被害から時間がたつと、詐欺業者の住所や電話番号が変わり連絡がとれない可能性も考えられます。

クレジットカード決済での返金については、被害額を支払ってから時間が経過した場合、代行業者が対応をしないケースがあります。

詐欺被害に気がついた時点で、ただちに専門家に相談しましょう。

返金までにかかる期間

詐欺業者から返金されるまでにかかる時間は、被害の内容によって異なりますが、長くかかるケースが大半です。

詐欺業者は、さまざまな理由をつけて返金請求に抵抗するかもしれません。

返金は詐欺業者の銀行口座凍結の要請や、クレジットカード会社への抗弁書の提出などの交渉を経て行われます。多くの手続きが必要なため、手元に資金が戻るまでには時間を要する場合がほとんどです。

弁護士・司法書士などの専門家が詐欺業者に連絡すると、訴訟を恐れてすぐに返金に応じる場合もあります。

詐欺師とのやりとりに被害者自身が疲弊してしまう前に、専門家に相談しましょう。

株式会社グロースに返金請求する際の相談先

株式会社グロースに返金請求する際の相談先を4つ紹介します。

状況に応じて適切な専門家に相談することが、被害の拡大防止と返金の実現には不可欠です。詐欺被害に気づいたら迅速に相談し、支援を求めましょう。

消費生活センター

株式会社グロースへの返金相談先の一つが、消費生活センターです。

消費生活センターでは、相談者から被害状況の聞き取りを行なったうえで、今後の対応について適切な助言を行います。

消費者ホットライン「188」は最寄りの消費生活センターを紹介する全国共通の番号です。詐欺被害に気づいた場合は、ただちに相談し助言を受けましょう。最寄りの消費生活センターの開所時間以外の土日祝日は、国民生活センターが休日相談を受け付けています。

ただし、消費生活センターは法的手続きを行えず、返金請求に対応していない点に注意してください。

参考：全国の消費生活センター等｜国民生活センター

警察

株式会社グロースに返金させたい際は、警察も相談先の一つです。

警察は副業詐欺といった犯罪捜査の権限を持つ機関です。株式会社グロースの行いが警察に詐欺と認められた場合、被害届を提出できます。

しかし、被害届を出しても、詐欺師の特定や逮捕に向けた捜査がすぐに行われるとは限りません。副業詐欺は事件としての立件が難しいこともあり、警察が捜査に慎重になる場合もあります。

警察は犯罪の被害と手口について情報提供もしています。株式会社グロースによる副業詐欺について警察相談専用電話「#9110」へ電話をするとアドバイスを受けられるでしょう。

相談する際には、被害に遭った前後の状況や詐欺師とのやりとりをまとめておくとスムーズに進みます。

参考：相談ホットラインのご案内｜警視庁

弁護士

株式会社グロースによる詐欺の被害に遭い返金させたい際は、弁護士への相談がおすすめです。

弁護士は法的な手続きを担当できます。弁護士の法的知識をいかした代行交渉は、詐欺師が訴訟を恐れ、被害金の返還に応じる可能性を高めます。

被害者が法律に関する知識を持たない場合は、複雑な返金請求の手続きを単独で行うことは難しく、精神的に負担を感じるかもしれません。弁護士へ頼むことにより、被害者の精神的な負担を軽減しながら、詐欺被害の拡大を防げます。

また、弁護士からの適切なアドバイスにより、返金までの見通しが立ち、安心感を得られます。詐欺被害に迅速に対応し、スムーズな手続きを行いたい場合は、弁護士へ相談しましょう。

司法書士

株式会社グロースに返金請求したい場合は、司法書士も相談先です。司法書士も被害者に代わり、裁判手続きや詐欺業者との交渉が可能です。

費用が高額になることが多い弁護士に比べ、司法書士は依頼料が抑えられる点もメリットといえます。司法書士は、詐欺被害の相談に助言を行い、必要であればクーリングオフの申請のサポートや、契約の解除の申込書作成が可能です。

しかし、司法書士が行える裁判の手続きには限りがあります。和解交渉と、簡易裁判所における裁判の代理は被害額が140万円以下の事案のみです。被害額が140万円を超えるケースについては、裁判書類の作成が可能です。

法的な知識をいかした迅速な対応を希望する場合は、司法書士も相談先としておすすめします。

株式会社グロースへの返金請求は専門家へ

株式会社グロースの副業詐欺の返金請求を望むなら、弁護士や司法書士といった専門家への相談が有効です。

悪徳な業者に対し、迅速に返金請求するためには、弁護士や司法書士といった法的な知識を有する専門家への相談が不可欠です。

詐欺業者との交渉経験の多い専門家の支援を得ることで、被害者は安心感と解決への見通しを持って返金請求を行えます。

相談費用がかかるのではないかと躊躇う方もいるかもしれません。LINEや電話などで無料相談を受け付けている弁護士や司法書士の事務所も多くあります。

被害拡大を防ぐためにも、詐欺に遭ったのではないかと不安がある方は、早めに相談してみましょう。